日程: | 2014年1月11日(土)~12日(日) |
メンバー: | 藤野(L)、佐々木、深澤淳 |
報告: | 佐々木 |
赤岳からの縦走路 |
硫黄岳山頂にて |
会の山行、冬山雪山シリーズの赤岳、横岳、硫黄岳縦走に参加した。赤岳は去年のGW以来で、厳冬期の赤岳は初めてなのでとても楽しみにしていた。また、藤野さんと一緒に山に登るのは初めてで、深澤淳さんとは初対面であった。 1日目の朝、自宅から八ヶ岳の麓、美濃戸口を目指す。中央道を走り、恵那山トンネルを抜けると天気が良く、南アルプスが一望できた。今日は天気が良さそうだ。 美濃戸口で車を停め、藤野さん・深澤淳さんと合流。藤野さんの車に乗せて頂き、美濃戸に向かう。美濃戸は晴れているが、阿弥陀岳の山頂は雲がかかっていた。 美濃戸で準備し、アイゼンを付けて歩き出す。美濃戸山荘からすぐの北沢・南沢の分岐で南沢ルートを選択する。なだらかな雪道を話をしながら歩く。藤野さんから、「ここはまだアイゼンが必要な傾斜ではないが、沢に掛かる橋が凍結している場合があるから」とアイゼン装着の理由を聞く。また、深澤淳さんからは、先日のネパールトレッキングの話を色々と聞いた。時折休憩をしながら、3時間程で行者小屋に着いた。 三連休の初日ともあって、行者小屋は20~30張りのカラフルなテントで賑わっている。小屋前には休憩をとる登山者も多い。藤野さんから防寒具・ハーネス装着の指示が出る。これから稜線に出ると風が強いため、ダウンジャケットをアウターの中に着て、ハーネスを装着する。ハーネスは初めて付けるため、深澤淳さんに教えて頂き何とか装着する。 行者小屋でパンを食べ暖かいお茶を飲み、腹ごしらえして地蔵尾根に向け登りだす。登り始めてすぐに息があがる。やはり地蔵尾根は急登だ。樹林帯をゆっくりゆっくりと登ると森林限界に達する。ここから梯子と鎖が出てくる。 最初の梯子は出ていたが、2つ目以降は雪で隠れている箇所が多いため、慎重に足を出す。徐々に風が強くなり、雪も降り出す。梯子・鎖を数箇所抜けると、地蔵の頭手前の痩せ尾根に到達した。雪と風で先行者のトレースが消えていた。鎖も雪で覆われており、藤野さんがザックからロープを取り出す。念のためロープを使って痩せ尾根を通過するとのことであった。藤野さんが先行し、痩せ尾根を通過した後にビレイをして頂く。その後、私と深澤さんが通過する。ロープと藤野さんのトレースのおかげで安心して通過する事ができた。 地蔵の頭にでると、風が強く、寒い。ロープを収納して展望荘に向けて歩く。すぐに展望荘が見えてきて、駆け込むように小屋に入る。小屋の中はとても暖かい。アイゼンやハーネスを外し、受付後にぜんざいで暖まる。冷えて疲れた体にぜんざいの甘さが染み渡る。一呼吸おいて荷物をもって部屋に行く。今日は宿泊客が少ないせいか、大部屋料金で3人部屋の個室を使えるとの事であった。部屋で荷物を片付けていると、藤野さんより、「談話室で飲もう!」という事で、各自で持ち寄ったお酒やおつまみをもって、談話室で宴会が始まった。お酒を飲みながら藤野さんの山の話や深澤さんのシリウスに入るきっかけ等を聞いていると夕食の時間となった。 赤岳展望荘の食事はバイキングで、今回の山行の楽しみの1つでもあった。メニューも2700mの稜線上とは思えない内容で、夕食は炊き込みご飯やウドの天ぷら、チキンシチュー、豚汁、豚の角煮、ハム、杏仁豆腐などで、食べ放題のため、つい食べ過ぎてしまった。ちなみに朝食もバイキングで白米、ミートボール、味付け海苔、卵焼き、コーンポタージュ、味噌汁、ウィンナーとロールキャベツのポトフなどがでた。 夕食後も談話室でお酒を飲んで山の話が盛り上がる。気がつくと消灯時間の9時となった。夜は暖かい布団でぐっすりと眠れた。 2日目は朝から快晴だ。目の前に朝焼けの赤岳が見える。朝食後、準備をして小屋の外にでると、富士山が綺麗に見えた。3人で記念撮影をして、赤岳に登る。途中で文三郎尾根を見るとたくさんの人が列を成している。また、その列から外れて登攀をしているグループがある。藤野さんより、あれが赤岳主稜を登るコースと教えて頂いた。いつか経験を積み、登ってみたいと思った。そこからほどなくして、赤岳山頂に着いた。藤野さん、深澤さんと握手をし、写真を撮る。今日は天気が良く360度のパノラマが楽しめる。富士山、南・中央・北アルプス。そして、これから縦走する横岳、硫黄岳への稜線も見える。しかし、風が強かったため、展望荘へ下る。 展望荘へ下った後、デポしていた荷物をまとめ横岳へ出発する。天気は良いが稜線は風が強い。風に加えて横岳へのアップダウンで体力を消耗する。ふと振り返ると赤岳がとても立派にそびえている。こんな景色を見ながら山歩きができるなんて幸せだなと思いながら厳しいアップダウンをなんとか乗り越えていく。展望荘出発から2時間で横岳へ到着した。再度、藤野さんと深澤さんと握手をする。横岳では行動食を食べるなど、一息いれる。 横岳から硫黄岳へ出発する時、藤野さんより、「最初の下りは注意すること」とアドバイスを頂く。梯子や鎖場を慎重に下る。何とか無事に通過し硫黄岳山荘へのなだらかな下りに入る。ここら辺から風がかなり強くなる。藤野さんから聞いていたが、体よろけそうなくらい風が強い。時折、耐風姿勢をとりながら確実に進んでいく。硫黄山荘を過ぎた所で岩陰に腰を落とし少し休憩をする。短い休憩をとって、すぐに硫黄岳への登りに入る。硫黄岳への登りはケルンが等間隔にあり、ケルンに沿って登っていく。ケルンを一つずつ通過すると硫黄岳山頂に着いた。三度、藤野さん、深澤さんと握手をする。硫黄岳山頂は天狗岳がすぐ目の前にそびえており、噴火口も迫力がある。北アルプスも少し近くなったような感じで常念岳の三角錐が見える。赤岳・横岳・阿弥陀岳も立派だ。いつまでも見ていたい景色であるが、山頂でゆっくりしていると体が冷えるため、下山する。心惜しい気持ちもあるが、また天気の良い日にくる事を誓った。 下りはスイスイと下っていく。あっという間に赤岳鉱泉についた。ここで少し休憩し、北沢ルートで美濃戸を目指す。途中でカモシカ2頭と遭遇し、間近でカモシカを見ることができた。美濃戸へ着いた時には、疲労感と充実感でいっぱいであった。 今回の山行は天気に恵まれ、冬山らしい景色と風を体験する事ができた。またハーネス・ロープの使い方も教えて頂き良い経験となった。今後もレベルアップできるよう冬山を楽しみたい。 |
<コースタイム> | |
1月11日 10:05 美濃戸 13:05 行者小屋(南沢経由) ここで休憩&ハーネス装着30分 15:40 赤岳展望荘(宿泊) 1月12日 07:15 赤岳展望荘 07:50 赤岳山頂 08:30 赤岳展望荘(30分休憩・準備) 10:30 横岳山頂(15分休憩) 12:05 硫黄岳山頂 13:35 赤岳鉱泉(15分休憩) 15:05 美濃戸 |
横岳奥の院にて
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赤岳鉱泉より下山中に北沢で出会ったカモシカ |
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赤岳展望荘の黒板 昨日の最高気温 ―18℃ 本日の最高気温―19℃ とあります。 |
朝日に染まる赤岳と先行者
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赤岳山頂にて
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