〔期 日〕2009年4月17日(金)〜19日(日)
〔場 所〕坂戸山、守門の大岳、浅草岳のカヘヨノボッチ
〔メンバー〕塚本 稔、ほか2人
4月17日(金)9時前に六日町インターを降りましたが雨がまだ残っています。近くの大型スーパーで
食料を買うため開店まで待ちます。雨は大分小降りになってきました。開店になったので食料、飲み物
を購入しました。ここには新潟の美味い酒を色々売っています。店の方に坂戸山の事を聞きますとすぐ
近くの山であることが分かりました。
車を走らせ坂戸山が良く見えてきますと、白い岩か?雪か?白い物が点々と有ります。後にこれは
「タムシバ」の花であることが分かりました。10分弱で登山口の小さな駐車場に着き、一番奥に駐車
出来ました。雨は殆んどあがりました。ナップザックに傘、食べ物、飲み物、カメラを入れ、弟とその友人
の3名で出発します。
左側の城坂コースを取りましたが、いつしか60歳代の地元の女性と話しながら歩くようになっていま
した。この方は時々来ているそうです。少し歩きますと両側にカタクリの群生があり、花が見事に咲い
ています。この山は高尾山より少し高い634mある地元の里山です。平日の雨上がりで中腹から上は
ガスがかかっていますが、多くの人が来ていたのには驚きました。カタクリは山頂まで途切れること無く
ありますが、山頂付近はまだ残雪があり、これからの開花です。途中には桜やエンレイソウ、イカリソウ、
ケマン、ショウジョウバカマ、コブシなどが咲いていました。ガスの山頂には富士権現社が建っています。
晴れていれば眺望抜群の所です。写真を撮りながらですが1時間10分で着きました。
帰路は薬師尾根コースを下り、途中から寺が鼻コースに入ります。岩ウチワ、岩梨、雪国三つ葉つつじ
が咲き、麓から見えたタムシバが見事にたくさん咲いていました。このコースは天地人で有名な「雲洞庵」
も見えます。そして誰にも会いませんでした。下山した寺ヶ鼻からは駐車場まで舗装路を歩きます。途中
に直江兼続の墓が在りました。この坂戸山は時間があるので足慣らしに登りましたが、想像もしなかった
良い山でした。次の目的地、入広瀬に向かいます。そして明日の登山口、二分迄下見に行き、明晩の宿
泊先に立ち寄り予約を入れてから、道の駅に行き片隅にテントを張らしてもらいました。
4月18日(土)快晴です。今日は守門岳の大岳に東洋一の雪屁を見るために、弟とその友人の3人で
登るのですが、今年は雪が少なく雪屁は小さいそうで期待できません。二分には7時前に着きました。
登山道は右に分かれていますが、通行止めのバリケードがあり車は入れません。直進して駐車できる
路肩に止めて身支度します。新潟の岳友K氏が7時半頃来ますので2人には先に出発してもらいました。
予定時間にK氏が来ましたので出発します。二口の登山口までは除雪してある舗装路を歩きますが其の
先は雪道です。保久礼小屋に行く沢コースは、地面が所々露出した歩きにくい斜面を最後に登ります。
保久礼小屋まで行きますと、其の先に先行した弟たち2人が見えたので休まずに行きます。雪は腐って
いるので歩き難いですが、間もなく2人と合流してキビタキ小屋に着きました。ここで休憩しますが小屋内
には入れません。
これから先が大変でした。先行の2人に追いつくために早く歩き過ぎたのと、暑さでピッチが上がりません。
天気が最高に良いので佐渡の山、妙高、越後駒ケ岳、明日登る浅草岳等の山が沢山見えますので、
楽しみながらゆっくり歩くようにしました。K氏は強い方で見る間に離れて行きますが、ブナ林も切れて見通
しも良く直線的に登って行きますので不安はありません。3人が休憩して遅くなると見える所まで戻って来
ます。出発から3時間35分かかり、11時10分に大岳山頂に着きました。
山頂からは粟ガ岳、御神楽岳や飯豊の山並み、その他名前も知らない色々の山が見え素晴らしい景色
でした。そして隣の中津又岳の雪屁が張り出し怖い様に見えます。青雲岳、袴岳を見るには少し南に移動
しませんと見えませんので移動します。青雲岳、袴岳が良く見え、雪屁が張り出し亀裂の大きな口も見え、
今にも崩れそうな斜面や小さな雪崩跡が幾筋も見えます。
一度鞍部に降りて雪屁の写真を撮り、大岳山頂に引き返しました。12時30分に単独行者を交えて5人で
山頂を発ち、来た道を戻り登山口には14時50分に着きました。登山者とスキーヤーには会ったのは10人
以下で少なかったです。初めて見る光景が多く、驚きと感動の満ち足りた山行でしたが、明日の浅草岳が
心配です。
4月19日(日)快晴です。昨夜は布団の中でグッスリ寝ましたが足が心配です。7時30分に大自然館の
先、数百メートルの地点から今日は3人で入山します。駐車場には昨日守門で会った水戸のスキーヤーの
車が有ります。もう1台は柴犬を連れたスキーヤーの車で先に出発して行きました。このコースはスキーツア
ーコースです。
この登山口は最初から雪で、白崩沢を登りますのでアイゼンを着けました。少し登りますと雪の林道を歩く
ようになります。林道が終わりますと植林された杉林の中を歩きます。杉林が終わりますと大きなブナも混じ
るブナ林になり、急な斜面を登ります。暫らく行きますと左側が開けてきますが、切れ落ちている怖い所で、
下はヤヂマナ沢です。雪庇が動き亀裂が入っているので注意しながら歩きます。この状態が暫くは続きます
ので疲れます。時には右に逃げてブッシュの中をよろけながら歩きました。
前方のピークをスキーヤーらしき人影が消えていきました。そのピークまで30分位かかりましたが、越える
と稜線を歩くようになりますので少し楽になりました。遙か彼方に目的の「カヘヨノボッチ」が小さく見えます。
左側の沢向こうには桜尾根コースの櫓が見えます。その頃から勾配が緩くなり、そして尾根も太くなってくる
ので安心して歩けました。
やっとカヘヨノボッチまで標高差200mの地点まで来ましたが、ここからが勾配が急になりなす。振り返り
ますと昨日登った守門岳が大きく見えますが、昨日より温かいのと天気が下り坂のため遠方はガスってい
ます。少し登り始めますと水戸のスキーヤーが降って来ましたので、「早いですね」と話しかけますとスキー
の方が壷足より楽だと言います。
登山口から4時間20分かかり、11時55分に目的とした三角点のあるカヘヨノボッチに到着しました。
ここまで来ますと目の前に雪で真っ白な前岳、その奥に浅草岳が見えます。行きたい衝動に駆られましたが
体力と時間を考えるとここが限界です。昼飯を食べながら周囲の山を眺めますと、守門岳と同じように雪崩跡
や雪庇の亀裂が見えます。危険度は浅草岳の方が高かったです。ここで会った人は登山者1人、スキーヤー
2人でした。
12時35分に下山を開始して、往路を忠実に辿り14時33分に無事下山しました。天候にも恵まれて雪山
を満喫し、2日間無事歩き通せたことは、「冬山・雪山入門研修会」を受講していたためにできたことだと感謝
しています。シリウスの代表、リダー、インストラクター、幹事他会員の皆様有難うございました。帰りの関越
道は事故で、沼田―渋川間が通行止めで10時30分頃無事帰宅しました。