＜＜80日間自転車カナダ横断独り旅＞＞
＜山がダメなら自転車があるさ＞ 48歳で登山を再開し、まずは5年計画でマッターホルン(4478ｍ)を目指し、52歳で首尾良く登頂に成功。その後モンブラン（4810ｍ）、キリマンジャロ（5895ｍ）、ゴーキョピーク（5360ｍ）、アイランドピーク（6180ｍ）と順調に高度を伸ばし、これなら70歳で念願の8千㍍峰へと夢が拡がった。 が、しかしその後がいけなかった。チュルーセントラル（6585ｍ）、チンボラソ（6267ｍ）、ムスターグアタ（7546ｍ）と立て続けに敗退するところとなり、我が身の不甲斐なさを思い知った。元々それ程頑健ではなく、ごまかし、ごまかしやってきたものが馬脚を現したに過ぎないのだが、高山病が克服出来ない以上、もう世界の高峰は断念するしかないときっぱり諦める事にした。 といってもこのまま枯れてしまうのでは淋しすぎる。せめてもう一度大きな事に挑戦してみたい。そうだ私には山がダメなら自転車があるじゃないかと垂直から水平へ方向転換したという次第なのである。 ＜自転車（マウンテンバイク）＞ 自転車を始めたのは65歳の時なので経験は6年、まだ初心者レベルで漸くパンクが直せる位でしかない。もしブレーキやチェーンのトラブルが生じたらお手上げで、考えれば考える程不安は一杯だったが、「今やらなければ一生もう出来ないだろう、後悔したくない、多分これが最後の冒険だ！エイヤッ！」で思い切って飛び出す事にしたものだ。敢えて不遜を承知で云えば、71歳、限界への挑戦という事になるだろう。 ＜何故カナダか＞ ① 唯一少しだけだが知っている外国語が英語 ② トランスカナダハイウエーは1本道で分かり易く、アメリカよりもセーフティ ③ 度量衡が日本と同じメートル、キログラム、温度も摂氏。アメリカはマイル、ポンド、華氏で分かり難い ④ 高校時代の友人がトロント在住で、最悪の場合何とか頼れる |